【神奈川県東部地区父母会】第7回 全日本ラクロス大学選手権大会女子決勝戦応援報告(11-28)

明治大学 VS 関西学院大学
11月28日 14:30
駒沢オリンピック公園総合運動場

 

去る11月28日に東京世田谷の駒沢競技場で、明治大学女子ラクロス部と関西学院大学女子ラクロス部との、全日本ラクロス大学選手権大会女子決勝戦がありました。

わが明治大学はこれに勝利し、2年連続で学生日本一に輝くとともに、社会人との全日本選手権戦出場の権利を得ることができました。

 

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この一戦は筆舌に尽くしがたいものでした。
記憶に残るというより、後世に語り継がれる名勝負でした。
以下拙い筆ではありますが、その戦いの一端をご紹介します。

【開戦前:11月の陽の光】
11月の陽光はあまねく大地を照らし、碧の芝生は輝くようだ。
公園の樹々を吹き抜ける風は、おだやかな中にもじきに到来する冬の寒さを予感させた。

双方ゴーリー(ゴールキーパー)を入れて12人ずつの布陣。吾が明治は白のユニフォーム、
対する関西学院(以下、関学と略記)は黄色のユニフォーム。
彼我の主将が進み出てグラウンド中央で対峙する。
互いの胸中を去来するものは何か。
いつまでもそこに浸っていたいような不思議な時間と空間。
一瞬の静寂の後、ホイッスルが響き渡る。
ときに14:30、開戦の火蓋は切って落とされた。

【前半25分:疾風迅雷の攻撃を浴びて】
関学は関西を代表する強豪、難敵である。
明治は去年、関学を決勝で下して優勝した。
雌伏の1年を経て、今期は雪辱を期しているはず。
簡単に勝てる相手ではあるまい。

試合開始直後に1点を先制。スタンドに安堵が広がる。
しかしさすがは関西の雄、関学である。
明治の追加点を許さない。球際での競り合い、ディフェンス陣の粘り強い防御は敵ながら見事だ。

攻めあぐねていたところに、関学の疾風迅雷の攻撃を浴びる。
敵陣から一気呵成に駆け上がり、鋭いシュートを撃つ。
10分、11分、16分、17分、18分、20分に
立て続けに得点され、ついに1-6となる。
 
茫然自失。応援席に動揺が広がり、観客席では阿鼻叫喚が上がる。
明治よこのままズルズルと土俵を割るのか…。

【休憩10分:立て直せるか明治】
難敵と知ってはいたが、夢想だにしない劣勢である。
何か鼓舞するようなことを周りに言わなければと思ったが、いたたまれずに場外に出る。
 

公園の中は都会の喧騒が嘘のようだ。
 
木漏れ日の下では幼児が遊び、ときおり聞こえる小鳥の囀りに、一瞬は憂愁を忘れることができた。
「逆境でこそ真価が問われる」というけど、この逆境に耐えられるか明治、立て直せるか明治…。

【後半25分:怒涛の反撃】
明治は見事に立て直した。
 
激烈な関東一部リーグを勝ち抜いてきた底力はさすがだ。
前半ことごとく競り負けていたドローからのボール支配を、長身の選手を2人立てることにより奪いに出た。
 
この作戦が功を奏し、活路が開ける。
7分に待望の追加点、2-6 9分、11分にも得点し、4-6。
まだ負けているが、勝負の流れは完全に明治に移る。
 
怒涛の反撃。明治のゴール前の競り合いの強さ、身を挺した防御は見事だ。

 

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13分、17分、にも得点、6-6 やっと追いつく。
そして20分に得点して7-6 ついに逆転。
ホイッスルが鳴り、試合終了。
 

【試合終了:余燼冷めやらず】
抱き合う選手たち、スタンドは歓喜の渦、紫紺の布が空に舞う。
筆者もしばし言葉を失う。
明治はさすがの強さ。前半の劣勢を見事に立て直した。
敗れた関学も立派だった。後世に語り継がれるべき名勝負である。

陽は既に傾き、競技場の屋根がグラウンドに長い影を落としていた。
いつのまにか夕闇が立ち込め、あたりに夜の冷気が漂いはじめた。
しかし熱戦の余燼はいまだ冷めやらず、そこかしこに燻っていた。

 

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学生支援 若林 誠