【神奈川県東部地区父母会】第11回明治大学シェイクスピアプロジェクト「組曲 道化と王冠」公演を観劇して(11-8)

第11回明治大学シェイクスピアプロジェクト
「組曲道化と王冠」公演を観劇して

11月8日(土)17:30〜 於:アカデミーホール

 

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2004年から始まった明治大学シェイクスピアプロジェクト(MSP)は11回目の公演を迎え、シェイクスピア作品の中で唯一、市民を主人公とした市民喜劇「ウィンザーの陽気な女房たち」と、歴史劇「ヘンリー5世」という2つの作品が上演されました。この公演は、本学の総合講座「シェイクスピアの現代的魅力」を受講されている全学部学生のみなさんを中心として、学部や学年の垣根を越えて作り上げ
た1年間の集大成となるシェイクスピア劇です。

 

会場は、公演を楽しみにしておられる大勢のお客様が早くから詰めかけ、満席となりました。第1部の「ウィンザーの陽気な女房たち」では、演者たちの軽妙洒脱なセリフの掛け合いが会場をたびたび笑いの渦に巻き込みます。第2部の「ヘンリー5世」では雰囲気が一変し、重厚で勇ましい戦いの様子が再現され、観客を15世紀のイギリスへと誘います。王様の登場する場面で王冠のマークがついた小旗を観客に一緒に振ってもらうという演出も、舞台との一体感を醸し出します。

演者の一人一人に役が乗り移ったかのように、長く難しいセリフを朗々と語り、プロ顔負けの堂々とした演技と非常に効果的な照明や音楽、舞台美術による演出が相まって、3時間という上演時間を感じさせない舞台は迫力に満ち溢れていました。鳴り続く拍手とカーテンコールがそれを証明していたのです。

 

観劇を終え、キャスト、演出、照明、舞台美術、音楽、脚本、衣装、パンフレットやチラシの制作、他この公演に係る全てが学生たちの手によるということが、俄かには信じがたいほどの出来栄えに、ただただ圧倒される思いでいっぱいになりました。公演後、ロビーで私たちを出迎えてくれた学生たちの顔は、達成感と誇りで輝いていました。彼らのたゆまぬ努力と常に進歩する力を目の当たりにできたこと、そして熱心にご指導くださった先生方に心から感謝いたします。

 

最後にこのような素晴らしい機会をくださった学校関係者の皆様にお礼申し上げますとともに、これからのシェイクスピアプロジェクトの益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。

 

広報深谷
(写真:ヘンリー5世役:小渕君、フォルスタッフ役:木村君と)