【神奈川県東部地区父母会】第5回明治大学連合父母会文学賞表彰式・祝賀会(2-20)

2014年2月20日(木)18:30 – 21:00 於:紫紺館3階/4階

 

 第5回連合父母会文学賞の表彰式が行われました。

本賞は、連合父母会の後援により、明治大学が在籍者の課外活動を奨励する目的で設立した賞です。

平日にもかかわらず大勢の方がお祝いに駆けつけ、我が地区からも13名の役員が参席しました。

 

 雨宮連合父母会副会長の司会で開式し、来賓の故阿久悠先生のご子息の深田太郎様の紹介がありました。 続いて片桐連合父母会長が挨拶され、「父母会は、在学生の創作活動を応援しています。特に明治大学特別功労賞受賞者の、故倉橋由美子先生と故阿久悠先生の名を冠した本賞を後援し、創作活動を奨励しています。今年は、連合父母会設立40周年にあたります。在学生の課外活動をますます応援して行きたい。」とお話しされました。

次に、文学部教授で文学部長の林義勝運営委員長が挨拶されました。「今年の応募は、文芸賞が昨年より2編増え(16編)、作詞賞は11編減りました(58編)。文芸賞には受賞作品が無く残念でしたが、優れた作品も沢山ありました。引き続き創作に邁進して下さい。来年度以降更に大いに期待しています。」とお話しされました。

 

 福宮学長の祝辞では、「受賞は将来の思い出となり、無上の喜びと思います。喜びと苦労を胸に、これからの活動に励んで下さい。」と、受賞者に、更なる活躍と期待の言葉を贈られました。

続いて表彰が行われ、学長より、表彰状、副賞、及び記念品が受賞者に手渡されました。

 

 第一部門倉橋由美子文芸賞の講評は、選者を代表して法学部の中村和恵教授が行いました。

作品を読んで行くうちに、文学で出来る事は何か、理解しているのかという疑問が湧いて来ました。 何を読んだか?詩は?近代文学は?小説を書かれる人はいるか? 繊細な内面を表現する事は大切ですが、言葉はそれだけではありません。

実験的な言葉に取り組む作品もありましたが。とにかくもっと読んで欲しい。このままでは言葉がやせ細ってしまう。言葉でしか何かを理解する方策はありません。作品の材料を、テレビドラマやゲームからしか得られていない様に感じてしまいます。違う世界にアクセスして作品を創って欲しい。

 

 第二部門阿久悠作詞賞の講評は、エイベックス・エンタテイメント顧問の飯田久彦先生が行いました。

優れた作品の中から3作品を佳作として選びました。受賞3作品は、大変優れています。ただ、大賞作品は楽曲を付けた作品に仕上げたく、そこまで完成度の高い詩がなく、受賞なしとしました。

 

 「ルービックキューブ」は、子供の成長と共に父の背中が小さくなる、家族愛を感じる作品ですが、曲を付けにくい点だけが残念でした。

テーマにはすごくシンパシーを感じます。また、韻を踏むなど、完成度も高い作品でした。

作詞と言うものは、タイトルが大切ですが、「季節がわたしをおぼえている」は、昨年の作詞大賞作「逆走シンデレラ」にも匹敵する良いタイトルです。詞は全体に七五調ですが、ところどころ外して、例えば6語を入れるなどすると更に良かった。非常に考えられた作品です。

 

 風琴には、オルガンや手風琴の意味があります。「風琴の唄」では、歌詞の中でオルガンが出てくるのですが、タイトルに風琴を使っている点が面白い。市場へ向かう子供と老人が唄を聞く情景が浮かんできます。新しい心情を付け加えられたらもっと良かった。

三作品共に情景描写が上手く出来ていて、詩と言うものを良く理解されています。詩には、時代背景が大事です。共通して何かを思い出させるテーマがありました。これからも創作活動を続けて欲しいと思います。

 

 表彰式最後は、受賞者から喜びの挨拶がありました。向田真さんは、「自分がやりたい事を発揮できた。これをきっかけに、自分を知ってもらうように頑張ります。」と喜びを語りました。大木夏子さんは、「昔の唱歌をイメージしたので、タイトルに風琴を使いました。次回は文芸賞にも応募したい。」と、意欲あるコメントをされました。

 

 表彰式終了後、記念撮影を行い。続いて祝賀会が行われました。

 

 祝賀会は、表彰式参加者全員が参加され、とても楽しく懇親を深めることができました。また、芸能活動のために欠席された福永真梨佳さんから届いたメッセージが披露されました。「今回も(前年に続いて)佳作か!と言う感じで、悔しいです。自分はこれで卒業ですが、これからチャレンジする皆さんは、旬を逃さず、ふわりと蘇るような感情を込めて創作して欲しいです。」

 

 今回、2部門ともに大賞が出なかったのは残念ですが、一方で、受賞の重みと、期待度の高さを実感しました。

 

 阿久悠先生が生前、NHKの「課外授業」という番組に出演され、最後に生徒達に宛てた手紙の一節が心に残っています。

「詩を書く事は素晴らしい。なぜなら、言葉は人間だけが持つものだから。」うろ覚えですが、こんな内容でした。父母会は、本賞がより多くの学生達の励みと研鑽に貢献するものとなるように、引き続き応援して行きます。

 

第5回文学賞受賞作品と受賞者は、こちらをご覧下さい。

http://www.meiji.ac.jp/bungaku/info/2013/6t5h7p00000gmf0l.html                        以上 文責:M.S.

 

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 受賞者及び関係者集合

 

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受賞者及び東部役員