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連合父母会

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今日の主役は父母!「第19回明治大学父母交流会」

2023年11月26日、明治大学駿河台キャンパスで第19回父母交流会が開催されました。父母交流会は、文字通り明治大学に子どもを通わせる親同士が親睦を深める会で、主催は明治大学父母会で参加者も父母たちです。コンセプトは「父母による、父母のためのオープンキャンパス」というもの。当日の様子を紹介します。

主催側も楽しめる父母交流会

師走を目前に吐く息も白くなり始めた早朝の駿河台キャンパス。コートに身を包んだ父母らがガラス張りの複合棟、アカデミーコモンに入っていきます。2時間後に開会を迎える父母交流会の準備で集まった父母会のメンバーたちです。中には大きなキャリーバッグを引く人もいました。「山口県から交流会運営のために来ました。昨日はホテルに泊まって今日は娘の家に泊まる予定。こうしたイベントがなければ、なかなか娘にも会えませんから。今日は、主催する側ではありますが、とても楽しみです。」と笑みをこぼします。
この交流会の運営は、年度ごとに主催する父母会の地区が変わる持ち回り制で、今回は東京都多摩・北部・南部、神奈川東部・西部を含む西日本の34地区が対象です。沖縄からも14人の父母たちが運営として参加です。「全員、このキャンパスに来たのは始めて。やっぱり都会のキャンパスは綺麗ですね。」と目を輝かせます。
開場1時間前には、アカデミーコモン3階のホールに父母会のメンバーが集まり、最終の業務説明会が行われました。連合父母会の萩村隆幸会長が「これは式典ではなく交流会。皆さんもめいっぱい楽しんでください。」と挨拶し、運営責任者の尾畑彰一副会長は「今回は1000人近い参加申込がありました。」と今年度の盛況ぶりを伝えました。最後に戸崎裕司副会長が「やっぱり明治がナンバー1ではありきたりですので、今日は、やっぱり父母会ナンバー1と声出しをしましょう」と音頭を取り「やっぱり父母会ナンバー1!エイエイオー!」と掛け声を合わせて業務説明会を締めくくりました。

大六野学長と父母会

10時30分の定刻になると、メイン会場であるアカデミーホールに交流会の開始を告げるブザーが鳴りました。878人収容できるホールの一階部分は全国から集まった父母たちで埋め尽くされます。大六野耕作学長が登壇し「父母会は1972年に岡山で始まりました。奇しくも私が明治大学に入学したのも1972年。その後1974年に連合父母会が設立するのですが、実は父母会は私にとって最初は敵のようなものでした。なぜなら、連合父母会ができてから成績表が家に送られるようになったからです。母に見つからずに私が受け取ってしまおうと、毎朝身構えていたのですが、結局母に見つかり怒られる。そんな学生でした。」と笑いを誘い、続けて「私のメールの文末にはPutting students firstという文章が入っています。全ては学生のために、今後もこの志を胸に大学をつくり上げていきたいと思います。この度は、交流会の開催、おめでとうございます。」と祝辞を述べました。

次に柳谷孝理事長が登壇し自身の任期を振り返りました。
「今年が4年任期の最後の年。3年間は新型コロナウィルスとの戦いでした。学長の言葉にもあったように、全ては学生のために、を念頭に学生及び教職員の安全を守ること、そして大学業務を継続していくことが私の使命でした。約5300人の生活困窮学生を対象に1人10万円の緊急学生支援金の支給、あるいはオンライン講義の環境整備などの対策を講じてきました。これらは父母会のご寄付ご協力なくしては実現しなかったでしょう。明治大学を第二の母校として、これからもご支援とご協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。この度は交流会の開催、おめでとうございます。」

開会式YouTube

心を打つ創部100年の明オケ演奏

拍手とともに柳谷理事長が降壇すると、入れ替わるように正装に身を包んだ学生らが入場してきました。明治大学交響楽団(通称:明オケ)によるフルオーケストラの記念演奏が始まります。
指揮者の合図で全員が起立し、観客に対して一礼。タクトが振られると、開会式にふさわしい金管のファンファーレが鳴り響きました。D.ショスタコーヴィチ作曲の『祝典序曲 Op.96』です。壮大なストーリーの始まりを思わせるオープニングはまさに圧倒的。ファンファーレの勢いそのままに管楽器による軽快な主旋律が奏でられると、それを追い立てるようにシンバルが叩かれ、さらに疾走感が高まります。口を真一文字に結び、懸命に弓を弾くヴァイオリン奏者、真剣な眼差しで指揮者を見ながらリズムを取るティンパニ奏者など、演奏する学生らの熱が伝わってきます。
管楽器と弦楽器が渾然一体となった大迫力のクライマックスを迎えると、割れんばかりの拍手が起こりました。父母の一人は「すばらしいの一言。息子を通わせている父母として誇らしいです。」と感動した様子。また、別の父母は「若い人が一生懸命演奏をしている姿を見て心が打たれました。大げさですが生きる活力をもらった気持ち。私も若い人に見習って頑張っていきたいと思います。」と演奏を讃えました。

明オケ開会記念コンサートYouTube

演奏会のあとはアカデミーコモン、グローバルフロント、リバティタワーの3つの会場で同時進行的に催しが開かれ、来場者はタイムテーブルを見ながら好きなプログラムを選んで見学していきます。
明治大学交響楽団の演奏が行われたアカデミーホールでは、ニューウェーブ・ジャズ・オーケストラによる公演が開かれました。サックス、トランペット、トロンボーン、ドラム、ピアノ、ベース、ギターなどからなるビッグバンドです。1曲目はビッグバンドの代表的な曲である『イン・ザ・ムード』。聞き馴染みのある陽気なイントロが奏でられると自然と会場から手拍子が起こりました。各ソロパートでは、それぞれの奏者がセンターマイクまで出てきて演奏を披露。パートを終えるごとに観客から大きな拍手が送られました。
ギター兼MCを務めた学生は「父母の方々の反応が良く、和気あいあいとしたムードで演奏ができました。」と振り返りました。公演を見ていた父母の一人は「一緒に盛り上がれてとても楽しかった。普段はコンサートや演奏会にはあまり行かないけど、これを機に行ってみたくなりました。」と語りました。

各所で催される様々なプログラム

アカデミーホールを出て一階のエントランスまで降りると、そこに川崎市にある明治大学黒川農場で採れた野菜の即売スペースが設けられていました。農学部の学生が栽培したものです。春菊が130円、ほうれん草が120円とどれもお手頃価格。販売開始から1時間足らずで「残りわずかですよー!」の盛況ぶりでした。
その隣では明治大学オフィシャルグッズのブースが開かれていました。マスコットキャラクターである、めいじろうのキーホルダーやノート、カレンダーなどが並べられています。その場で購入したTシャツを着る父母の姿もありました。グッズを見ている方に声をかけると「今年で81歳。孫が明治大学に通っています。高知からはるばる来ましたが、活気があってまるでお祭りのようです。」と楽しげに語ってくれました。

エントランスの一画では「MU STREET PARK」と名付けられたスペースが展開しており、運営する学生がこのスペースについて説明してくれました。
「MU STREET PARKは政治経済学部の有志の学生が運営しているまちづくりプロジェクトです。駿河台キャンパスは御茶ノ水と神保町の中間あたりに位置しています。そこで、喫茶店やカフェが多い街として知られている神保町と音楽の街である御茶ノ水を融合して、コーヒーとストリートピアノが楽しめる空間をつくりました。」
こちらのスペースも人気で多くの人が憩いのひと時を楽しんでいました。

同棟の2階に上がると、歌舞伎研究会のステージでは、衣装に身を包み「めいろく」となっためいじろうが父母を迎えます。

韓国留学生会による活動報告のポスター展示、本やCDを寄贈すると抽選でめいじろうのリップクリームやクリアファイルなどの父母会グッズと交換できる父母会活動紹介ブースも設置されていました。

他にもエコバッグやストールなどの父母会オリジナルグッズが買えるバザーも開かれました。そこを担当する父母会のメンバーは「サコッシュが特に人気です。スタッフとして働いていると文化祭のようで、とても楽しいです。」と笑顔で話してくれました。

息子の晴れ姿を見守る両親

グローバルフロン1階のホールでは、明治大学シェイクスピアプロジェクトによる「オフィーリアの部屋」と題されたミュージカルが公演されました。200人弱を収容できるホールはほとんど満席となりました。開演時間になると赤いドレスをまとったオフィーリアが舞台に現れ「オフィーリアの部屋へようこそ!どうぞ入って、遠慮しないで」と高らかに歌唱、観客を一気に演劇の世界に引き込みました。
「狂ってないんですかって? 狂っているのよ。燃える思いに。感情が爆発してとても正気じゃいられない!」と鬼気迫る演技で観客を惹きつけていきます。3人のコーラスがオフィーリアの貧しさを歌うと「関係ないわ!」「いや、やっぱり身分違いかも」など、感情とともに表情や声色も変わる熱演が続きます。脚本も巧みで「元カレにそんな状況で会うなんて、どんなシチュエーション?」などと現代語をうまく取り入れていました。
オフィーリアを演じた学生は「初めてのミュージカルだったので、とても緊張しました。同じ悲しみの演技でも少しずつ表現方法を変えなくてはいけなかったりして大変でしたが、拍手を聞いたときにはやってきて良かったと感じました。」と手応えを得たようでした。

MSP YouTube

同じくグローバルホールでは落語研究会による父母交流会寄席が行われました。開口一番は1年生の和泉家キキさんによる「悋気の独楽」、次に1年生の和泉家晋龍さんの「壺算」が演じられました。トリは3年生の紫紺亭青二才さんによる「いたりきたり」。高座に上がるなり「30分ほどプログラム時間が押しているそうですね。もう、こうなったら逆にめちゃくちゃ長く喋ってやりますよ」と観客をつかみました。「珍しい生き物を飼っていましてね。穴に出たり入ったりするやつが、『いたりきたり』って名前。穴の前を行ったり来たりしてるやつが『でたりはいったり』っていうんです。え? 逆じゃないかって? それは人間の都合ですよ」と流暢な語り口を披露。観覧している父母の中には紫紺亭青二才さんの落語を映像に収めている方もいました。

落語YouTube

あとから話を聞くと紫紺亭青二才さんのご両親といいます。息子の晴れ姿を逃すまいと慣れない手付きで撮影する母親と優しいまなざしで息子を見守る父親。「え?あなたも飼いたくなった?それはねがったりかなったり。」と落とすと拍手が上がり、中でも母親はひときわ強い拍手を最後まで送っていました。母親は「家で見せてくれたときとはまた違って見えました。始めて舞台でやっているのを見たんです。こんなに大勢の前であんなに堂々とできるなんて本当に大きくなったなと感動してしまいました。」と目を潤ませながら息子の成長を喜び、父親は「学園祭の寄席には行けなかったので、この機会を設けてくれた父母会には感謝しています。」と感慨深げでした。

人との縁を生む父母会

交流会の最後は応援団による演舞です。団員が「皆さま~、大変長らくお待たせいたしました。やっぱり我が子がナンバー1スペシャルメドレーを執り行いたいと思います。」と口上を述べると「よっ!」と観客から合いの手とともに盛大な拍手が送られました。
まずは「紫紺の歌」が披露され、続けて学生歌「都に匂ふ花の雲」が演じられました。都に匂ふ花の雲のリーダーを務めるのは女性の応援団員。高らかな歌声が大ホールにこだまします。リーダーの後ろの団員たちも体をめいっぱい使って懸命に手拍子と声出しをしていました。続けてチャンスパターンメドレー、最後に明治大学校歌を会場と一体になって斉唱して、演舞は終了しました。

応援団YouTube

父母の一人は「応援団のファンでいつもは動画で見ていました。やっぱり実際に見ると迫力が違います。魂に響くものがありました。」と話します。応援団と入れ替わりで尾畑彰一副会長が登壇し「次回、西日本が主催の交流会は2025年。また精一杯楽しみましょう。」と述べ、今年度の交流会は締めくくられました。

アカデミーホールを出た父母らは「いやぁすごかった。」「早く来年のも見たい。」と口々に感想を言いながら帰路についていました。その中の一人は父母会についてこう話してくれました。
「今日は熊本から来ました。息子は4年生で明治大学のOBやOGの方々に就職のアドバイスをしてもらったそうです。私も昨日、熊本出身の父母同士30人ほどで集まって食事会をしました。学生やOB・OG、そして父母同士の繋がりも深いのが明治大学の一番の良いところだと思っています。」
この交流会が4年間で一番の思い出になったと話してくれた父母もいました。父母にとっても明治大学が特別な場所になっているようでした。